ドクターズインタビュー

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院長インタビューinterview

東大阪市にある三宅医院は、地域のかかりつけ医として、生活習慣病など近隣にお住まいの方々の慢性疾患を診ており、
症状改善・健康維持のために、“続けられる生活習慣の見直し”を大切にして治療方針を提案しています。
院長は“日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医”の資格を持っていて、糖尿病でお困りの方に専門性の高い診療を行っています。
そんな三宅豊院長に昨今の生活習慣病の動向、注意するべきこと、改善のために大切なことなどをおうかがいしました。

生活習慣病は
現役世代だけでなく
60~70代の高齢者の間でも
増加傾向にある

Interview

01糖尿病専門医で
いらっしゃいますが、
昨今の
生活習慣病の動向について
どのようにお感じですか?

私が糖尿病専門医ということもあって、糖尿病の方からご相談いただくケースは多いのですが、当院に限らず、また糖尿病だけでなく、生活習慣病全体がここ何十年かで増加傾向にあると感じています。

Interview

02どのくらいの年代から
注意するべきでしょうか?

生活習慣病の増加の背景には高齢化が1つ関わっていると思っていて、生活習慣病に注意しなければいけない年代としてよく言われる40代だけでなく、60~70代の方で血糖値が高くなったり、後期高齢者医療健康診査で引っかかったりしてご相談にいらっしゃるケースがあります。
なので、生活習慣病は“働き盛りの世代に多い”というイメージがあるかもしれませんが、案外、そうでもないのです。

一方、若い世代での生活習慣病は二極化している印象で、ものすごく健康志向に走る方がおられるかと思えば、あまりそうでない方、食事に気をつけなければいけない、運動しなければいけないと思いつつも実践できていない方に分かれています。

Interview

03例えば、ご高齢の方が糖尿病に
なった場合、若い世代と比べて
症状の
現れ方に違いは
あるものなのでしょうか?

統計を出したわけではないので、あくまで私の印象になりますが…ご高齢の方の場合、症状の現れ方は緩いと感じています。
はっきり症状が現れているわけではないのですが、詳しく調べてみたら異常が見つかる…ということが多いのではないでしょうか。
反対に若い方は、喉の渇きなどの症状がきっかけでお越しになるケースが多いように感じます。

ただ、症状の現れ方が緩やかであったとしても、当然、動脈硬化などのリスクはあります。
なので、放っておかずにきちんと治療を受けることが大切です。

無理のない範囲で生活習慣の
見直しを続けることが大事
最も問題なのは治療途中で
ドロップアウトして
通院が途絶えること

Interview

04糖尿病などの生活習慣病の
治療で
大事になることは?

“生活習慣病”という名称からもわかる通り、生活習慣の乱れが原因で症状が起こるので、当然、食事や運動などの生活習慣の改善が治療の中心となります。
もちろん、必要に応じてお薬による治療も行いますが、当院ではできるだけお薬に頼らず、生活習慣の見直しで症状が改善していけるような、そんな治療方針を重視しています。

Interview

05ですが、なかなか上手く
いかない方も
おられるのでは?

そうですね。
長年続けて来られた生活習慣をいきなり変えるのは難しいので、“できることを、コツコツと続ける”ことが大事です。
生活習慣病の治療で問題となるのは、治療途中でドロップアウトしてしまって通院が途絶えてしまうことです。
そうしたことがないように、食事内容を見直すにしても、運動を心がけるにしても、“無理のない範囲”そして“実現可能”なことから始めてもらうようにしています。

よく例えとしてお話しするのですが、もしお肉を食べるのが大好きな方だったら、いきなりお肉を食べるのをやめるのではなく、「お肉の種類を変えてみましょうか」とご提案するようにしています。

Interview

06そうなると、患者様お一人
おひとりとの
コミュニケーションが
大事になりますよね?

診察時には、患者様のお悩みを1つ1つしっかりお聞きし、普段の生活やお仕事、食事の内容や運動の状況などを詳しく把握するように努めています。
また信頼関係を築くには病気や治療のことだけを話していてはだめだと思っていて、時には雑談も交えて良好な関係を築くようにしています。

生活習慣の改善で
一番重要なのは“意識”
意識を変えて行動に
移すことで状態が
良くなるケースは多々ある

Interview

07生活習慣の改善を成功させる
うえで、
重要になることは?

医師としてしっかりサポートいたしますが、やはり一番重要になるのは“ご自身の意識”です。
皆様、何となく“今のままでは健康に良くない”“食事や運動を気にしなければいけない”とお感じだと思うのですが、意識を変えて行動に移すことで、どんどん状態がよくなるケースはたくさんあります。

またこれまで生活習慣病の治療を受けたことがない方は、一度しっかり通院していただくと、少量のお薬でもよく効果が現れることが多く、時間はかかるかもしれませんが、徐々にお薬の量が減らせて状態を安定させられるようになるということもよくあります。

なので、曖昧な意識のまま放っておいたり、治療を先送りしたりせずに、一度当院へお越しいただいて専門家のアドバイスを受けて生活習慣の改善に取り組んでいただきたいです。
それが症状改善の第一歩となるはずです。

Interview

08どのような生活習慣を
続けていると
発症リスクが
高まりますか?

やはり栄養バランスのとれていない食事を続けていたり、運動習慣がなく肥満になったりすると生活習慣病を発症するリスクは高まります。
また肥満度にもよりますが、メタボリックシンドローム(メタボ)になってしまうと、その後の症状改善が難しくなる場合があるので特にご注意いただきたいです。

年齢を重ねるごとに「お腹まわりに肉が付いてきた…」とお感じになられたら、早めにご相談ください。
昔は「体重は変わっていないので大丈夫」と放置して、メタボになるケースが多かったのですが、最近では健診などで腹囲を測定するので気づきやすい環境にあります。

Interview

09最初に“高齢者の生活習慣病”に
ついて
お話しいただきましたが、
ご高齢の方の場合、
治療は
どうなりますか?

ご高齢の方の場合、若い世代と比べて症状のコントロールが難しくなると言えます。
例えば糖尿病の場合、血糖値を抑えることばかり考えると低血糖状態を引き起こす恐れがあるため、十分な注意が必要です。
ただ、そうした治療の指標を年齢だけで区別するのは危険で、あくまでお一人おひとりの状態に合わせた“オーダーメイドな治療方針”が基本となります。

生活習慣病は長い
お付き合いとなる病気
かかりつけ医との繋がりを
絶やさないようにして
根気よく治療を続ける

Interview

10糖尿病になることで、
高血圧や脂質異常症などの
リスクは高まるのでしょうか?

一般的に糖尿病などの生活習慣病が1つ発症すると、高血圧や脂質異常症などの他の生活習慣病の発症リスクも高まります。
またそれはメタボリックシンドローム(メタボ)でも同じで、他の生活習慣病の合併を招きやすくなるので注意が必要です。

Interview

11複数の生活習慣病を
抱えて
いらっしゃる方は
多いのでしょうか?

軽度のものも含めると多いと思います。
動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞といった重篤な合併症が表面に現れてくるケースはごく一部かもしれませんが、詳しく調べてみると異常が見つかるというケースはよくありますので、安心せずに通院を続けてよく経過を見ていくようにしていただきたいです。

Interview

12最後に、生活習慣病で
お悩みの方へ
メッセージを
お願いします

治療途中でドロップアウトしてしまうこともそうですが、インターネットやテレビ、雑誌などでセンセーショナルに喧伝されている「これを飲むだけで血糖値が下がる」というようなものを鵜呑みにして、通院が途絶えてしまう方も時々おられます。
色々なところにアンテナを張るのはいいことですが、それでかかりつけ医との繋がりが絶えてしまうのはよくありません。
生活習慣病は長いお付き合いとなる病気です。
なので、かかりつけ医との繋がりが重要となりますので、それを絶たないようにして根気強く治療を続けてください。

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